前回、『予想通りに不合理』という名著に書かれていた「大事な選択をするときのコツ」を紹介しました。
その記事を書いている際に、人気ブロガー「ちきりん」さんの『ゆるく考えよう』という本にも選択をする際に役立ちそうな「大事な選択をするときのコツ」が書いてあったことを思い出したので、紹介します。
総合評価で決めてしまう問題
人は大事なことを決める時は色々な要素を比較し、総合評価で検討するとちきりんさんはいっています。
人は大事なことを決めるとき、通常は「総合評価方式」で検討します。「商品Aは高いけど好きなデザイン、でもちょっと使いにくそう。商品Bは安いけどダサい、だけど使いやすそう」というように、価格、デザイン、使い勝手など複数の基準で選択肢を比較し、最後に総合的に判断する方法です。
しかし、この方法では平均点を狙いすぎて逆に凡庸で取り柄のない選択肢を選んでしまうという問題があります。
ちきりんさんが例に出しているのはマンション購入の際の選択方法。
(A)使いやすい間取りでデザインもとても素敵。しかし価格はかなり高く、駅から20分以上かかる
(B)駅前にあり、1回がコンビニで立地と利便性の面では最高。ただし日当たりが悪いし、価格も相当高い
(C)駅から10分。ごく普通の間取り。そこそこ日当たりも良い。価格はごく平均的
(D)駅からバスで15分。かなり古い物件。ただし窓の外が緑化公園で素晴らしい景色。価格も格安、
こういう場合は総合評価方式では「特に悪いところのない」Cの物件が選ばれがちです。
確かにパッと見だと僕も無難にCを選んじゃいそうな気もします。
ですが、
しかしよく見ると、Cには何ひとつ「ココがすごい!」という点がありません。
Aは物件としては最高、Bは立地が最高、Dは環境が最高で格安です。
一方、Cには何も決め手がないのに選ばれてしまうのです。
こう言われる確かに、日本の教育の問題点としてよくあげられる減点方式で判断してしまってるなぁと感じます。
減点方式って嫌いなのに、つい自分もやっちゃいがちですよね。
何を求めているのかわかっていない
結局、総合的に見て、バランスを重視するというのは「自分が何を求めているのかわかっていない」ということだと僕は思うんですよ。
何が欲しいのかわかっていないから選択を無難に置きにいってしまう。
なので、世間一般的な意見は無視して、ちきりんさんがおすすめする選択方法「一点豪華基準」で決めるほうが喜びは上がる気がします。
選択ポイントを大事な一点に絞って決める
ちきりんさんがおすすめする「一点豪華主義」とは、自分にとってもっとも大事なポイントは何かを考えることです。
例えば就職する会社を選ぶ場合、「給与以外はどうでもいい。仕事がおもしろければそれでいい。」という人なら、それ以外の条件にはトコトン目をつぶる。これが一点豪華主義です。
先ほどのマンション購入の例でいうと、もしも大切な趣味があって、それに使うお金を確保するのが一番大事だと心から思うのなら、Dの格安物件を選ぶべきです。
値段以外の部分に不満がでてきても、大好きな趣味を思いっきり満喫できるのならば、喜びの方が多くなる可能性が高くなります。
後から不満がでてくることは最初から前提とし、「たとえ不満がでてきても納得できる選択肢はどれか?」という視点で選ぶべきなのです。
選びに選んでも、どうせ後から不満は出てくるんですから、一番大事な部分だけは満足するものを選んだほうが合理的ですよね。
自分にとっての一番を大事に
「えーそんな給料低いところに就職するの?」
「その仕事じゃあ安定が無くない?」
なんてことをまわりが口出ししてくることも多いので、ついついバランスのとれた選択をしてしまいがちですが、他の人が言ってることなんてほんとうにどうでもいいです。
給料が安かろうが休みが多くて満足しているならそれが最高だし、安定してなかろうが「この仕事楽しい!」と思えているのなら、それも最高です。
ぼくはそこまでポジティブではないので、「何を選んでもどうせ不満はでる」というネガティブな考えを利用して、自分が本当に大事なものだけを優先しながらそれなりに楽しくやっていくつもりですので、あなたも気楽に楽しんでください。
お互いがんばりましょうね。
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