『ちひろさん』という大好きなマンガの第1部が完結したので、前作の『ちひろ』からまとめて読みかえしていました。
そしたら改めて、他のマンガにはない面白さがある作品だなぁと感じたので、おすすめの見所を紹介します。
『ちひろ』の魅力
マンガ『ちひろ』&『ちひろさん』の魅力は、なんといっても主人公のちひろです。
世間一般の常識や、普通といった感覚に全く囚われずに、まわりの人達が憧れたり怖がったりしてしまうほど、独自の考え方・自分の感覚に従って生きるちひろ。
そんなちひろの生き方を見ていると、マンガだとはわかっていても、
・何も考えずに常識を受け入れてた自分
・人にも常識を押し付けて、傷つけてたかもしれない自分
に気付いて、「自分ってつまらないやつだなぁ…」とすごく恥ずかしくなってきます。
風俗で働くことを隠したりもせず、「風俗嬢」と伝えたあとの相手の反応で、その人間の本質を見抜いて楽しんだりもする。
『ちひろ』『ちひろさん』のおすすめポイント
『ちひろ』も続編の『ちひろさん』も、大まかな内容は似ています。
主人公ちひろが出会う、様々な人物達とのストーリーを描いていく人間物語です。
その色々な人達の物語がどれも興味深くて面白い。
(僕の一番好きな話がこの「甘味処 山姥」)
これが猛烈におすすめしたいポイント。
特に続編の『ちひろさん』になってからが、個人的には大好き。
風俗をやめ、元風俗嬢ということを隠さずに、温かい雰囲気のお弁当屋で働くちひろ。
そのちひろに出会った人達が、彼女に影響を受けて少し考え方が変わったり、気持ちが楽になっていく様子がたくさん描かれていて、読んでいると心が温かくなってくる。
世間一般の常識に囚われていてることに疑問を抱く女子高生↓
親に相手をしてもらえず、寂しさから歪んでしまった男の子↓
出会った時は血まみれでカナヅチを握りしめていた、人に甘えず気高いニューハーフのお姉さん↓
父親を半殺しにしてしまった過去を持つ青年↓
ちひろと同じような感覚を持っていて、ちひろが「お母さん」と呼びたくなる優しさと独特の考えを持つ、お弁当屋の奥さん↓
などなど、どの話も面白いのは当たり前で、「本当に人それぞれで違うよね」と当たり前だけど、忘れがちなことを思い出させてくれるところがすごくこのマンガのいいところだと思う。
まとめ
『ちひろ』も『ちひろさん』も「風俗で働いている(いた)』ってことで、夜のイメージが強い作品かと思えばそんなことなくて、むしろなんてことない日常にある面白さを、主人公ちひろの視点で教えてくれる。
すっごく温まるマンガなのに、強烈で自分のつまらなさまで浮き上がらせてくれる名作マンガだと思う。
僕は熱中して読んだけれど、「なんかやるきでないなぁ」って時とかに、ゴロッとしながら読むのにもすごく合うマンガです。
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