1.A Thousand Miles – Vanessa Carton
「もし今夜あなたに会えるなら、1000マイルだって歩くことができるの」という素敵な恋心が歌われるVanessa Carton(ヴァネッサ・カールトン)の『A Thousand Miles』。
夜に聞くと、一気に周りの景色が変わって見える素晴らしい曲です。
イントロのピアノを聞いただけで「あっこれやばい。名曲だわ。」と多くの人が感じるであろう力がありますよね。
名曲はイントロから素晴らしい。
この曲は2002年に発表された曲ですが、ONE OK ROCKがカバーしたことで再び話題にもなりました。
Takaがカバーを始める前に「僕たちが世界で一番好きな曲です」と言っていましたが、確かに「この曲が世界で一番好きという人はたくさんいそうだな」と思うほどの特別感を感じます。
せっかく夜を題材にした美しい曲なのに、MVが、真昼間からヴァネッサがピアノを弾きながら町中をトラックの荷台的なところで走り回る映像という、よくわからない所も含めて好きです。
この方達のカバーバージョンもすごく良いので聞いてみてください。
2.Nightswimming – R.E.M
僕が聞いてきた全ての曲ランキングでベスト10に入るほど好きな曲。
静かな夜に「君」と泳いだ、という記憶を、懐かしさと切なさをもって思い出しているノスタルジックな曲です。
美しい過去を振り返る切なさと、夜に水の中に入るということのワクワク感と怖さ、そして曲の美しさが見事にマッチしていて、グッときます。
「The photograph on the dashboard taken years ago, turned around backwards so the windshield shows.(ダッシュボードに置かれた、何年も前に撮られた写真)」
という部分や、
「I forgot my shirt at the water’s edge(水際に置き忘れた僕のシャツ )」
という何気ない歌詞から、自分の中にもある、昔を懐かしむ感覚が伝わってきて、暖かさと切なさが混じった気持ちになります。
その世界観にピッタリとくるMVも、素晴らしいです。先ほどの『A Thousand Miles』のMVと違って。
荒い粒子が混じる画質で写された夜の映像がとても綺麗。
古い映画のような画質がより一層ノスタルジックな気分にさせてくる名MVです。
↓こちらのLIVE映像も素晴らしいので是非観てください。
これは本当に何回観たかわからないほど観ました。
美しい。
ピアノの旋律はもちろん、ボーカルのマイケル・スタイプの歴史を感じさせる渋い声と表情がなんか泣けてくるんですよ。
歴史も何もない派手なTシャツ着てるのに。
20歳ぐらいの時に、友達三人で夜の沖縄の海で泳いだ楽しかった思い出と重なって余計に心に響くようになりました。
美しかった夜の思い出を振り返るときは是非この曲をどうぞ。
ちなみに、この曲が収録された『Automatic for the People』というアルバムは、ニルバーナのカート・コバーンが「こんなアルバムを作りたい」と発言していたことと、自殺した時に聞いていたということでも有名です。。。
3.Pink Moon – Nick Drake
先ほどの『Nightswimming』と同じく、僕が聞いてきた全ての曲ランキングでベスト10に入る曲、ニック・ドレイクの『Pink Moon』。
変な言い方ですが、美しすぎて聞いているのが辛くなる名曲です。
「ピンク ピンク ピンク ピンク」の所とか最高じゃないですか?
生前に評価されることなく亡くってしまった、天才ニック・ドレイクの最後のアルバムの表題曲でもあるのですが、ニック・ドレイクでしか聞け無い独特なギターの音が神秘的で不気味でとにかく美しい。(ギターを独特なチューニングにしています。)
そこに彼の憂いのある切ない声が乗ることで、アコースティックギターとピアノのみのシンプル曲なのに、聞いたことのないオリジナルな曲になっています。
そして歌詞が曲に会いすぎている。
I saw it written and I saw it say
それが記され、語られるのを見た
Pink moon is on its way
ピンクムーンが軌道に乗ったと
And none of you stand so tall
誰も高ぶる事が許されず
Pink moon gonna get ye all
ピンクムーンが全てを飲み込むとAnd it’s a pink moon
ピンクムーン が来る
Yes, a pink moon
ああ、ピンクムーン
まるで古くからある言い伝えのようで、余計に神秘的な気分になる。
この曲にはMVがないけれど、その代わりにCDのジャケットの絵がものすごく素晴らしいです。
見ていると不思議さと美しさが混ざった感覚を感じ、Pink Moonの魅力と同じところがすごい。
絵一枚でMV並みの威力があります。
この絵が好きすぎて、CDのジャケットよりももっと大きな物で見たくなり、レコード盤まで買いました。
↓このカバーバージョンもすごく良いです。
オリジナルのような不気味さからくる美しさは無いけれど、その分『Pink Moon』の曲自体の美しさがハッキリとわかる素晴らしいカバー。
『Pink Moon』が収録されたアルバム『PINK MOON』も、たった28分しかないアルバムですが、天才ニック・ドレイクのアルバムの中でも断トツで素晴らしいので、是非通して聞いてみてください。
「美しくて聞いていられない」曲ばかりです。
4.Tonight, Tonight – The Smashing Pumpkins
「カエルのよう」と愛を持って称されるボーカル、ビリー・コーガンの声が美しさとカエル声を行ったり来たりするところも魅力的な、The Smashing Pumpkinsの『Tonight, Tonight』。
オーケストラとバンドが融合した壮大なイントロを聞いた時点で、美しい夜をイメージさせる歴史に残る名曲。
0:42からの星がキラキラと輝いているような、ギターフレーズが美しすぎて、繰り返し聞きたくなります。
テンポを落としたこのギターフレーズから始まる、オーケストラを含まないバンドだけのLIVEバージョンもすごく好き↓。
2013年のサマソニで生で聞けたときは感動しました。
そして歌詞も、
「The impossible is possible tonight (不可能が可能になる、今夜)」
「Believe in me as I believe in you Tonight(僕が君を信じるくらい信じてくれ、今夜)」
と美しい夜にピッタリな名フレーズがたくさんあって、感動的。
美しい曲と美しい歌詞に,プロレス団体の代表になるほどのプロレス好きで、ごっつい見た目をしているビリー・コーガンのカエル声が合わさると、逆にさらに美しく感じるから不思議。
またジョルジュ・メリエスが作った世界初のSF映画である『月世界旅行』を使ったMVも素晴らしいですよね。
この映像に魅力を感じた方は、映画『ヒューゴの不思議な発明』も観てみてください。
メリエスが登場し『月世界旅行』を作る過程を、映画ならではの表現で見せてくれます。
5.Wonderful Tonight
ギターの神様とも言われるEric Clapton(エリック・クラプトン)が、「今夜の君は美しい」という歌詞とともに、素敵な夜の思い出を歌とギターで表現した一曲。
この曲は原曲とLIVEでの演奏が全然違い、今ではLIVEバージョンが定番になっています。
LIVEバージョンが特に素晴らしいのでどうぞ。
↑この動画の0:21から流れる、音色とメロディーのどちらも美しいギターのイントロがこの曲のトレードマーク。
名曲はやっぱりイントロから素晴らしい。
しかしこの曲の一番の見どころは、クラプトンの歌でもギターでもなく、4:00からのバックコーラス「ケイティ・キスーン」の歌声です。
ケイティさんの美しい声がどんどん高音へと上がっていき、バンドの演奏も熱を帯びて行くところが胸が熱くなります。
また、プロ中のプロである熟練の楽器隊達が、完璧にケイティさんの歌を支えるところもかっこいい。
↓4:09あたりのこの絵がすごく好き。
クラプトンのいつでも喜んでバックギターに回る穏やかな人柄というところが好きです。
昔エリック・クラプトンにハマっていた時に、クラプトン自伝を読んだのですが、
「Wonderful Tonightをテンポを落として、バラード調に変えたらみんながうっとりするんじゃね?と思ってやってみたら大成功だった。」
的な裏話が書かれていて、あんまりハッキリ裏側を書かれるとちょっと冷めるなということに気付かせてもらった曲でもあります
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