重い…キツイ…でも素晴らしい… 韓国映画おすすめベスト5

この2年ぐらい韓国映画にハマっている。

今ままでは日本のテレビでも流れている韓国ドラマがくだらなくてイメージが悪かった。しかし映画は違った。「邦画より面白いの多いかも…」と少し悔しくなるくらい面白い映画が多い。特に鑑賞していてキツくなるような、重いストーリーを描かせたら韓国映画は凄まじい。

今日はそんな重くてキツイ韓国映画のおすすめベスト5を紹介したい。

ぼくのように日本で放送される、くだらない韓国ドラマのせいで韓国のものに悪いイメージを持っている人ほど観てほしい。

 

目次

第5位 アジョシ

あらすじ

過去の出来事が原因で心に闇を抱え、街の片隅で質屋を営んで生きる男テシク(ウォンビン)。隣に住む孤独な少女ソミ(キム・セロン)は、テシクをただ一人の友達として慕っていたが、ある日、ソミが麻薬中毒の母親共々犯罪に巻き込まれ、組織に誘拐されてしまう。ソミを救い出すため、立ち上がったテシクは……。

シネマトゥデイ

 

ライムスターの宇多丸さんがよく言っている「なめてたやつが実は殺人鬼でした系」の映画。 ウォンビンの名前は聞いたことがあったがここまでカッコよくて、しかもアクションの体のキレもすごいとは全く知らなかった。この映画一本でウォンビンのファンになってしまうほどだ。

序盤で過去の出来事が原因で心を閉ざしているテシクが少しずつ少女と心を通わせていくのを観てるだけで、心が暖かくなる。テシク役のウォンビンの「こいつ心を閉ざしているけど根は優しんだろうなぁ」と感じさせる演技も、少女ソミ役のキムちゃんの演技には見えない自然な「そこにいる子供感」もすごくて、すぐに感情移入してしまう。

そこでストーリーが動きだし、ソミが誘拐されてしまうもんだからもう大変。「テシクやったれやー!!」と全力で心から応援してしまう。

今から紹介する四本に比べるとアクション映画なこともあって、比較的この映画は見ていてキツくはないが、それでも日本の映画ではなかなか見ることのない、ハードなストーリーのアクション映画になっている。

 

アジョシ(字幕版)

 

第4位 オールドボーイ

あらすじ

ごく平凡な人生を送っていたオ・デス(チェ・ミンシク)はある日突然拉致され、気がつくと小さな監禁部屋にいた。理由も分からぬまま15年監禁され続け、突如解放される。復讐を誓うデスの元に現れた謎の男(ユ・ジテ)は、5日間で監禁の理由を解き明かせと命じるが……。

シネマトゥデイ

 

 物語のキモである監禁の理由がとにかく凄まじい。普通は人におすすめするときに「オチがすごい映画」とはあまり言いたくない。言ってしまうと、聞いた人がオチを予想しながら見てしまって、途中で予想がついてしまったりするからだ。でもこの『オールド・ボーイ』は大丈夫。その謎が明かされるまでは絶対にわからない衝撃的なオチだからだ。そこを知るためだけでもこの映画を観る価値がある。オチがすごい映画として、これかもずっと語り継がれていくだろう。

もちろんラストだけではなく、そこへたどりつくまでもずっと緊張感があってすごく楽しめるし、チェ・ミンシクのワイルドを通り越して「汚い」までいってしまっているオーラも、アクションが生々しくて痛みが伝わって来るところもすごくいい。

ただラストがすごすぎるだけ。

もちろんR-15作品なだけあって少しキツイ場面もあるが、みんなに見て驚いてもらいたい映画だ。

 

オールド・ボーイ (字幕版)

 

第3位 嘆きのピエタ

あらすじ

身寄りもなく、ずっと一人で生きてきたイ・ガンド(イ・ジョンジン)は、極悪非道な借金取り立て屋として債務者たちから恐れられていた。そんな彼の前に母親だと名乗る女性(チョ・ミンス)が突如現われ、当初は疑念を抱くガンドだったが、女性から注がれる愛情に次第に心を開いていく。生まれて初めて母の愛を知った彼が取り立て屋から足を洗おうとした矢先、女性の行方がわからなくなってしまい……。

シネマトゥデイ

 

借金の取り立て方法が残酷で観ていてキツイため、ガンドが責務者の家に行くたびに画面の前で緊張して体を固くしながら観ていたほど。

とにかく緊張感でまったくあきさせない。特に、ある「仕掛け」によって、映画の前半と後半で物語が全く変わって行くスリリングさがおもしろい。

この映画のラストシーンもかなり衝撃的で、観てから時間がたっているのに、なんでもない時にふいに頭に浮かんできたりするほど。ぜひ観てほしい。

宇多丸さんの話では、映画館で後ろの席にいた女性がラストシーンで「マジかよ…」と声を出してしまっていたらしいです。

 

嘆きのピエタ(続・死ぬまでにこれは観ろ!) [DVD]

 

第2位 母なる証明

あらすじ

早くに夫を亡くして以来、一人息子のトジュン(ウォンビン)と静かに暮らすヘジャ(キム・ヘジャ)。そんなある日、街で殺人事件が起こり、もの静かなトジュンが第一容疑者に。事件の解決を急ぐ警察がトジュンを犯人と決めつけ、無能な弁護人も頼りにならない中、ヘジャは真犯人を捜し出し、息子の無実を証明しようとする。

この映画も『嘆きのピエタ』同様ラストシーンが凄まじい。「否定したいし責めたい」という観てる側の気持ちを、「でもこうするしかなかったろ?」と思わせて来るストーリーの逃げ場のなさにズシーンと落ち込まされてしまう。母親の愛情の深さと、深さゆえの禍々しさをこの映画で見せつけられる。『アジョシ』と同じ人とは思えないウォンビンの演技を素晴らしい。そして母親役のヘジャの演技は胸が痛くなるから二回目は観たくないほど。

監督のポン・ジュノの作品『殺人の追憶(字幕版) 』と『スノーピアサー 』もこのランキングに入れるのを最後まで迷った素晴らしい作品なので、ぜひ観てください。

 

母なる証明

 

 

第1位 息もできない

あらすじ

母と妹の死の原因を作った父親に対して強い憎しみを持っている借金取りのサンフン(ヤン・イクチュン)は、ある日、女子高生のヨニ(キム・コッピ)と知り合う。サンフンは、強権的な父親や暴力的な弟との関係に悩むヨニに惹かれ、それぞれの境遇から逃避するかのように何度も一緒に過ごすうちに、互いの心に変化が訪れる。

シネマトゥデイ

 

 

ここで紹介した5本はどれも素晴らしい映画で、韓国の映画がすごいことを証明するものばかりだけど、この『息もできない』は特におすすめしたい一本。

言葉はほとんど発せず、暴力しかコミュニケーション方法を知らないサンフンと、熾烈な境遇にいながらもたくましく生きるヨニが出会うことで、二人の間に少しずつ温かいものが出来上がって行く過程は、観ているこちらも温かくなっていく。応援したくなる。

しかし間接的にだけど、過去に悲しく、そしてとても恐ろしい接点がサンフンとヨニにあることを二人は知らない。その接点があるため、二人の距離が縮まっていけばいくほど観ているこちらは切なくなる。素直に応援できなくなる。

「人と人が繋がって世界はできている」ということがこんなに伝わってくる映画は他にないと思う。人と人が繋がっていることをいかにも伝えたそうな、キレイごとばかりのお気楽ハッピー映画とは次元が違う。

監督とサンフン役を務めたヤン・イクチュンのぶっきらぼうで暴力ばかりで最低なんだけどどこか憎めない男の演技も本当にすごい。

未見の方はぜひ観てください。この映画について誰かと話したいです。

 

 息もできない

 

 終わりに

韓国映画ってこんなにすごいのいっぱいあったんですね。この重くてキツイ骨太な感じは韓国ならではな気がします。

そして5位のアジョシ以外は「オチがすごい映画ベスト5」にしてもよかったんじゃないかと思うぐらい、ラストがすごいです。ストーリー全体の見応えがとてつもなかったんで「オチがすごい」ってところだけに目が行かないところがまたすごい。

本当に見応えのある作品ばかりなので、見始める前のぼくのように韓国の作品に抵抗がある人も一度チャレンジしてみてほしいです。

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